2017年6月26日月曜日

6月中・真夏の耐久カラオケ

『24時間カラオケを成し遂げに川崎大師に向かう時、人は生まれてきた意味を知るだろう。』
時刻は午前6時、ふと目覚めた我々を川崎大師の朝日が暖かく包みます。
人類の起源にして終着点、海大現視研主催で行われる真夏の耐久カラオケが始まろうとしています。
人間は自我の芽生えと共に、この世の理を自覚します。
世界から大きな縛りを掛けられ、その制約の中で生きていくことを。
カラオケもまた同じです。
理不尽な縛りの中で選曲していかなくてはならないのです。
おっと、誰かが夜ノヤッターマンOP「極限Dreamer」を入れてしまいました・・・!
こうなったら流れを止めることは何人にも適いません、Dreamerというワードを含んだ局名のアニソンが枯れるまで歌い続けなければなりません。
限界まで思考を凝らし、精神を摩耗させながら、それでも止めることを許されません。
今度はフレームアームズガールOP「Tiny Tiny」が入ってしまいました。
同じ言葉が繰り返される曲名のアニソン縛りが始まります。
考え、考え、考え抜いて、命を繋いでいく。
学識の高い者だけが生き残り、そうでない者は落ちこぼれる、学歴格差の体現とも言えるでしょう。
縛りの中で生き抜いた先に待ち構えるのは、社会の歯車となって決められたレールの上を走る面白味のない人生です。
規範通りに生きることを強要される管理社会では、自ら選曲することすら許されません
調布FMアニソン特番で流れた曲を全て歌いきる企画のスタートです。
予め決められた選曲を決められた通りに歌うしかないのです。
時刻18時を回り、開始から12時間が過ぎようとしています。
ある者は3曲連続で歌わされ、またある者は歌えないまま1時間過ごす。疲弊しきった現視研部員にカラオケは非情にも現実を突き付けてきます。
長きに渡って拘束された柵を解き放ち、我々は遂に自由を手にします。
ここからは何を選曲しても良いのです、今期アニソンを歌い出す一同。
ですが、不自由な時間は我々にとって長すぎました・・・。
喉が擦り切れ、身体が思うように動かず、一人また一人と命を落としていきます。
この世に救いなど、無かったのでしょうか
カラオケ退出時間である刻限を迎えると共に、我々は天に召されるのでした。

翌6時、ふと目覚めた我々を川崎大師の朝日が冷たく包みます。 
幾度となく見てきた光景、我々はこの地にまた産み落とされてしまいました。
24時間カラオケを達成するためだけに、延々と輪廻転生を繰り返している我々海大現視研。
そろそろカラオケの開店時間ですね。
それでは行ってきます。

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